デニムパンツの中でも愛好者が多い「セルビッジデニム」。その独特の風合いや長持ちする品質、ヴィンテージ感溢れるデザインは、ジーンズに興味があるなら一度は手に取ってみたいものです。
しかし、セルビッジデニムにはさまざまなブランドや種類があり、どれを選べば良いのか迷ってしまうことも多いでしょう。
セルビッジデニムの世界に足を踏み入れるための一助となれば幸いです。それでは、早速見ていきましょう!
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Contents
セルビッジデニムとは?ロールアップした時に見えるアレ
セルビッジは、デニム愛好者の間で特に人気のあるジーンズです。その特別な製法と歴史から、セルビッジデニムは独特の魅力があります。
ここでは、セルビッジデニムの定義や歴史を紹介します。もう知っているという方はおすすめブランド3選に飛んでいただいて構いません。
セルビッジデニムの定義
セルビッジデニムは、古い織機で織られたデニム生地を指します。英語で「Self-Edge(セルフエッジ)」が語源で、布地の端に施された「セルビッジ」部分が特徴です。
このセルビッジ部分は、ほつれにくい仕上がりになっており、赤や白のラインが入っていることが多いです。
※セルビッジは赤い糸が使われていると赤耳、白い糸だと白耳とも呼ばれます。
セルビッジデニムは、ヴィンテージ感やロールアップした時のアクセントが魅力で、ジーパン好きから高い評価を受けています。
現代において市場に出回っているジーンズのほとんどが↑のような脇割り仕様です。セルビッジに比べて見た目に物足りなさを感じざるを得ません。
とはいえ、セルビッジよりも脇割りのほうが生産効率が良く、大半が脇割り仕様で作られるようになったのです。
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セルビッジの歴史と背景
セルビッジデニムの歴史は、20世紀初頭にまで遡ります。当時のデニムは、シャトル織機という機械で織られていました。この織機は、生地の両端にセルビッジを作り出すため、デニムの品質が高く、長持ちするものでした。
しかし、シャトル織機は生産効率が低いため、1960年代以降、より高速で大量生産が可能なプロジェクション織機に取って代わられました。
これにより、セルビッジデニムの生産は減少。とはいえセルビッジデニムでしか味わえない魅力とクラフトマンシップは、ジーンズ愛好家の心を刺激し続けているのです。
セルビッジデニムの魅力
セルビッジデニムの最大の魅力は、経年変化による独特の風合いです。昔の織機は生地にムラができやすく、穿き込むことで自分だけの色落ちやシワが生まれ、「自分だけの1本」に育てる楽しみがあります。
↑はリーバイスのパッカリングです。ウネリ具合がとても楽しい。セルビッジ部分を見せるロールアップスタイルなど、ファッションとしても多様な楽しみ方ができます。
私はラディアルというセルビッジデニム10年穿きました。いい感じに縦落ちしておりますので、興味のある方はご覧ください。
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セルビッジデニムおすすめブランド3選
早速ですが、セルビッジデニム選びに迷っている人におすすめしたいジーパンは以下の3本です。
それぞれ、みていきましょう。
LVC501XX1955モデル(リーバイス)
メリット | デメリット |
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最初にLVC501XX1955モデルを紹介します。LVCはLevi's Vintage Clothing(リーバイス ヴィンテージ クロージング)の略称。過去のデザインを再現した限定モデルで、ヴィンテージファンにはたまらない1本です。
LVCの中でも特におすすめしたい1本が1955モデルです。LVCの中で、最も太いシルエットになっています。
1940年代のジーンズは細め〜ジャストフィットが一般的でした。しかし、1950年代はハリウッドスターの影響をもろに受けた若者たちが「自由と反逆のシンボル」としてアンチフィットシルエットが流行し、太めのシルエットになったようです。
とにかく、LVC1955のテーパードが効いていないズドンと落ちるストレートが男臭さ満載。
生地はカイハラで独特のザラつきが再現されています。リジッドでは、ドス黒い生地ですが、洗いを繰り返すと徐々にインディゴが強まっていきます。
革パッチから紙パッチに移行したのもこの年代であり、忠実に再現されている。紙パッチは原型を留めたままクシャッとした経年変化を楽しめます。
赤いセルビッジラインが際立ち、ロールアップして履くとそのディテールが一層引き立ちます。また、50年代のアメリカンカルチャーを感じさせるデザインが、現代のファッションにも新鮮な印象を与えます。
以下記事で、LVC1955を1年穿いた経年変化レポートをしております。興味のある方はご覧ください。
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プチニュースタンダード(A.P.C.)
メリット | デメリット |
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スキニーのセルビッジデニムを穿きたい人にはA.P.C.のプチニュースタンダードをおすすめします。
プチニュースタンダードは細めのワタリでありながら、強いテーパードが効いているので美脚シルエットを演出できます。
スキニーデニムでありますが、股間には比較的余裕があるシルエットです。
また、装飾が少ないのでジーンズでありながらキレイ目なコーデも楽しめます。
プチニュースタンダードはリジッドで購入可能なので、バキバキのアタリを出したい人にもおすすめできます。
私も1年半穿き込んでいますが、ヒゲやハチノスがいい感じになっています。
↑セルビッジはピンク〜赤色の糸を使用しています。
私はプチニュースタンダードとパラブーツを合わせています。どちらもフランスのブランドなので、相性抜群。トップはラコステのポロシャツなので、全身フランスコーデです。
プチニュースタンダードは経年変化好きでスキニーデニムをお探しの人には是非ともおすすめしたい1本です。以下記事で、1年穿いた経年変化レポートを実施しております。
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オアスロウ105(オアスロウ)
メリット | デメリット |
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オアスロウのジーパンもとても良いです。オアスロウはヴィンテージジーンズを糸レベルまで解体して研究に研究を重ねてジーンズを開発しました。
そのフラッグシップモデルと言えるのが、オアスロウ105。
ネップ感のある生地は他のジーンズには中々見られません。生地を触ってみると突っかかりを感じるほど、毛玉が多いです。生地以外のディティールにも拘っております。
バックポケットのさりげない青ステッチ
青錆加工を入れたリベット
日本地図が描かれた紙パッチ。
セルビッジは白耳です。
オアスロウ105の唯一の欠点は取り扱っている店舗が少ないことだと思います。関西には多いようですが、関東には少ないです。詳しくは公式サイトをご確認ください。
私はビームスで試着したのですが、希望のサイズ2はなく、サイズ1を着用しました。その後、家に帰りインターネットでサイズ2を購入した次第です。
サイズ2で程よいシルエットになったので、大満足。オアスロウ105は少しワイドよりのセルビッジデニムが欲しい人におすすめしたいです。
以下記事で、オアスロウ105のサイズ感やディティールを解説しております。
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オアスロウ105デニムのサイズ感やシルエット、ディティールをレビュー
デニムが大好きなjumpeiです。この度オアスロウ105を購入しました。私がオアスロウ105を購入した理由は以下のとおりです。 ※ネップとは糸の繊維が絡んでできる不規則なかたまりのこと お店でオアスロ ...
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まとめ:セルビッジデニムは楽しい
本記事ではおすすめしたいセルビッジデニムを3本紹介しました。
私自身、長年たくさんのジーパンを穿いてきて以下の3本に落ち着いています。
価格は安くないですが、一生モノの価値があると思います。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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